シネギミック 主催第2回イベント
「シネ・マーケット」

当日レポート

by 松岡厚志(代表)




1日目(2004/03/20)
2日目(2004/03/20)

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「シネ・マーケット」1日目


 結論は「 ありがとう」


2004年3月20日(土)そして21日(日)。

第1回イベントから少し間が空き、
企画・準備に半年かけた大イベント
「シネ・マーケット」が開催された。

今回は西宮・甲子園口商店街を舞台に、
会場を4つ設け、日にちを2日間に設定。
「映画をハシゴ」できるなど、
まさにシネマとマーケットが融合。
地元のみなさんのご協力を仰ぎながら、
実に大掛かりな催しに。

初日の朝から雨が降りしきり、
集客数は予想を下回る展開。
映画の神さまに見放されたかと思いきや、
最後の大逆転があるなど、
実にドラマティックな2日間だった。

思わぬ副産物もあったりで、
今はすべてに感謝したい。

「ありがとう」

それでは振り返ろう、
シネギミック主催第2回イベント
「シネ・マーケット」の全貌を。

 

 早朝準備


午前8時、メンバー集結。

僕は家が火事になりかけるという
いきなりのピンチを迎えつつも、
必死で時間厳守。

まずは第2会場である
スナック「ペケチャン」の装飾から。
ここでは『女性上位時代』が上映される。



不要なCDをつなぎ合わせたもの。


間接照明で、ほらこの通り。


大体の準備が終わったところで、
映像クリエイター・宮本和尚の渾身作、
シネ・マーケットのCMを上映。

まだ見てなかったメンバーの度肝を抜く。



約1分のクールな映像。


スナック「ペケチャン」は、
スクリーンが常設されており、
準備は非常にスムーズだった。

最後にみんなで時計の針を合わせる。
名付けて「シネギミタイム」。

と、ここで一本の電話。

「サンテレビ報道部ですが」

神戸のUHF局より、取材依頼。
午後のニュースとして取り扱ってくれるそう。
これは、シネギミ初のテレビ取材。

さらに、朝日新聞の記者さんも来場。
いきなりのインタビューを受ける。

そんな中、僕以外のメンバーは、
第4会場「スペース・ギミック」
(略してスペギミ)に到着。








こちらでは主に阪神間の大学生が撮った
自主制作映画をモニターで上映。
カウンターには映画のチラシが並び、
映画を肴に語り合う「交流の場」として位置づけた。
コーヒーも、無償提供。

 

 いよいよ開幕

 

午前10時。

ついに、シネ・マーケット開幕。どどどん。

第4会場「スペギミ」は終日開けてあるとして、
店舗上映の初っ端は、スナック「ペケチャン」。

しかし雨、そして凍てつく寒さ。
三寒四温とはよく言ったもので、
少し前までのぽかぽか陽気はどこへやら、
という悔しい思いを一同、抱く。



受付担当の明日香さん、上映担当の秋さん。


来場者には、有料会場のみ配布の
特製パンフレットと、各種案内物を手渡し。
入場料は1200円で、
会員ならびにクーポン使用で1000円。
受付のブライス人形も、にっこり。

とにかくこの会場はスタッフすべて女性、
上映作品も女性好み、と
なんともガーリーな空間であった。



分かりにくかった場所も、ご愛嬌。


サンテレビのカメラが回る中、上映開始。
ついに、ついに始まったのだ。わー。


第4会場にもすでに、お客さんの姿。
曇り空ではあるけれど、
こうして朝から足を運んでくださる方に感謝。

それぞれの持ち場についたスタッフ。
それ以外は、商店街を練り歩き、
大声で「シネ・マーケット」をアピール。



「甲子園口商店街で上映会ぃ!」


商店街一帯に響く放送もあり、
イベント告知が行なわれていた。
そう、今回のイベントは、
甲子園口商店街のみなさんの
惜しみないバックアップがあって初めて
開催にこぎつけられたのだ。



ちなみにこれは、特製スタッフTシャツ。

 

 シネママ切り盛り

 

第4会場の様子はどうか。

スタッフの休憩所としても活用され、
なかなかの賑わいを見せている。
壁一面に貼られた映画ポスターも味があり、
文化祭ノリの楽しい空間となっている。



好きな映画を選んでもらって鑑賞。


今回、メンバーのあつこさん扮する
「シネママ」が大好評。

当初はぶっきらぼうでちょっとSなママ、とか
タバコをくゆらす貫禄のあるママ、とか
いろいろ勝手に演技指導したが、
彼女なりの「シネママ」は、
まさにハマリ役であった。



「観たら感想書いてくださいね」


「映画を切り盛り」している様子は
微笑ましく、打ち解けたお客さんも多かった。

ちなみに好評だった作品は
神戸大学映画研究部の『ノーパン坊主』『uKs』や
関西学院大学・全関映の『奈落』など。
一部報道と違い、全11作品が勢ぞろい。

自主制作映画の監督たちは、
口を揃えて語る。

「上映する場所がない」

スペギミは、その貴重な場所になっただろうか。



書かれた感想は、監督に直接手渡し。

 

 ゲリラライブ敢行


正午。

第1会場であるカフェレストラン
「ぐりとぐら」の設営準備が始まる。


スクリーンとプロジェクターを設置。


ここでは『ロスト・チルドレン』が上映され、
ワンオーダー制で特製パニーニが食べられる。
ソファに腰掛ける、もしくはカーペットに座り、
飲食しながらのんびり映画を楽しんでいただく。
赤い空間が醸し出す、まるで異世界の雰囲気は、
映画の内容にピッタリ。

この後、午後3時から計3回上映。

そして、そろそろ第2会場
『女性上位時代』の上映が終了。
少しの休憩を挟み、次の回がすぐ迫る。
今日は計3回の上映を予定。
夕方からは通常通り
スナック「ペケチャン」として
ママが営業を始めるのだ。

メンバーは、空き時間を見つけて
それぞれ軽く昼食を取り、
それぞれの役割を順調にこなす。

当の僕は、JR甲子園口駅前にいた。





バンドだ。

今回、シネギミックのテーマソング
『パラレル・ロード』を作詞・作曲した
魂のソングライター・山田晴久が、
この日のためにバンドを結成。

これから、ゲリラライブの開催なのだ。



発電機に戸惑う面々。


ここで、トラブル発生。
音合わせの段階で、JRの駅員さん登場。
ここではやめなさい、と叱られる。

ぐす。

しかし、甲子園口商工会の会長さんに頭を下げ、
駅長に掛け合ってくださることに。

「この子らな、西宮に映画館がないってことで、
 今日は上映会をやっとるんやわ」

顔なじみの会長と駅長の信頼関係はアツイ。

ただし駅長さんから忠告あり。

・大きな音を出したり、通行を妨げることで、
 クレームをもらうのはJR側であることを
 理解してほしい

・目の見えない人のために
 点字ブロックは塞がないでほしい




目の見えない方の、生命線。


駅長さん、ごもっとも。
僕らの認識不足でした。すみません。
そして、ライブにOKをくれたことに感謝。
会長さんも、お忙しい中、ありがとうございました。

さあ、ライブの始まり始まり。







圧倒的な歌唱力と音量は、
瞬く間に周囲の話題をさらった。
はるか遠くにまで響いていたらしく、
それでようやくイベントのことを知った、
という人も大勢いた。

音楽の力はスゴイ。

止まない雨と、駅側との話し合いで
予定していた開始時刻が遅れたため、
手の空いてるメンバーは全員、第3会場の設営へ。
僕だけ残って、わらわら集まってくる人たちに、
フライヤーを配布。

「この後、7時からアトム上映しますから」

山田晴久率いるバンドは
『パラレル・ロード』を唄いきり、
さらにもう1曲。

通りがかったおっちゃんが
「あいつら結構、上手いやないか」と
話していたのが印象的であった。

素敵な演奏を、ありがとう。

 

 アトムの上映


午後5時。

車両通行止めの許可をもらった
商店街内アーケードの交差点を封鎖。
ここが第3会場、アーケードの特設会場。

7時の開演に向け、
急ピッチで設営が始まる。



地面にはプチプチ(緩衝材)を敷く。



安価な上、意外と温かい。


通行止めのはずなのに、
しっかり誘導できなかったため、
突っ込んできた車に一部プチプチ踏まれる。

プチプチプチプチ、と空しい音が響く。

けれど、致命傷にならずに、ほっ。



プロジェクター、PA(音響)も設置完了。



スクリーンの設置に驚くお子さん。



昨年夏の一幕が、脳裏をよぎる。

「やばい、音声が聞こえない」

そんなトラブルは、今回、皆無。
というのも、機械に詳しい地元の方に
機材提供から設営までをお手伝い願ったのだ。

「ライト洋菓子店」さん、
本当に助かりました、
ありがとうございました。



ケーブルテレビの綿密な取材。



撮れるものは撮る、それがプロの魂。


そして、山田晴久バンドの第2回ライブ。
音の反射を考えて、
アーケードの屋根を開けてもらい、
気分は福岡ドーム公演。

そして商店街に、
一気に人が集まりだす。
神戸新聞、朝日新聞の取材も。



♪いわし雲にぶら下がってー


さあ、ようやくアトムの上映開始。
僕もお客さんの前で挨拶。
昨年よりは、ゆっくりハキハキ喋れただろうか。



さほど緊張することもなく。


甲子園口商店街振興組合の理事長さん、
おもちゃ屋の小西さんの挨拶を挟み、
いよいよ「シネ・マーケット」のメインディッシュ、
『鉄腕アトム』の上映会が始まった。





みなさん、寒い中、お集まりいただき、
本当にありがとうございました。

急遽お渡ししたカイロ程度では
寒さは凌げなかったと思います。
それでも誰一人、その場を後にすることなく
最後まで映画に見入ってくださったこと、感謝します。

 

ともあれ、無事に終了した。
それが、何よりだった。

アンケートを回収し、後片付けを済ませ、
バンドメンバーにも別れを告げ、
商店街のみなさんにお礼を述べる。

それにしても、得体の知れない団体の
「いきなりの持ち込み企画」に
戸惑われた年末の頃が懐かしい。

「またやっとくれ」

と言わんばかりのみなさんの笑顔は
きっと忘れることはないでしょう。

やって良かったです。

みなさん、ほんとにほんとにありがとう。

 

 サプライズ


午後11時。

第1会場「ぐりとぐら」の3回目の上映も終わり、
ようやく長かった1日目の日程が終了。

しかし、メンバーに疲れの色はない。
なぜならこの後、サプライズのイベントが
待ち構えているからだ。

第1会場の責任者であった、よぐっさん。
なんと、今日が誕生日なのだ。
それを知った面々は、今日一日、
空き時間を見つけては、
それぞれ寄せ書きを書いていた。





「よぐっさん、誕生日おめでとうございます!」

クラッカーこそなかったけれど、
よぐっさんをビックリさせるには十分の、
割れんばかりの拍手。
そして、寄せ書きとともにケーキとシャンパンを。

「あうあー、ありがとうございます!」

素敵なバースデーになったでしょうか。



記念にパチリ。



こうして「シネ・マーケット」は1日目終了。

明日はアーケードでの
『アトム』上映はないけれど、
気を抜かず、引き締めて2日目に望もう。

とにかく、今日はおつかれさま。
来てくださったお客さんに感謝しつつ、
おやすみなさい。

 

 

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「シネ・マーケット」 2日目


 みんな筋肉痛
 

シネ・マーケット2日目。

今日は早朝準備がないため、
午前9時半頃にメンバー集合。

記者さんが昨日、取材にきてくださった
神戸新聞と朝日新聞の本日付の朝刊に
デカデカと1日目の様子が掲載されている。
これは、うれしい。
メンバー一同、大喜び。

さて、この記事を見て
2日目に足を運んでくださるお客さんは
どのくらいいるだろうか。
楽しみ。

ていうか、ていうか、
今日はなんだか「筋肉痛」。
それも、僕だけでなく、
メンバーの大半がそう。

重い荷物を運んだり、ずっと立ち仕事だったりで、
普段使わない筋肉を使った結果が、これ。
「もう歳だなあ」の思いもなくはない。
けれど、いわゆる「ハレとケ」のハレの部分を
楽しんでいる充実感が勝る。
日常から解き放たれた非日常の喜び。

身体が動かなくても、心が動く。

シネギミックのイベント及び活動全般は、
「楽しさ」がエネルギーとなっているのだ。

 

 お世話になったみなさん


午前10時。

第2会場スナック「ペケチャン」開場。

今日はこちらで『女性上位時代』を3回上映、
そして最後、夕方に第1会場「ぐりとぐら」で
『ロスト・チルドレン』を1回上映。
に加えて終日空いてる第4会場「スペギミ」。

以上、アーケード特設会場を除く3会場は
1日目と同じラインナップである。

そして10時20分、
『女性上位時代』上映開始。
朝から予約が入っていて、うれしい。


さて、第4会場はどうか。
ここは相変わらず盛況だ。

安心して「スペギミ」を後にすると、
その隣に位置する
「布工房 くまひこ」の店内に、
素敵な衣装が飾られているのを発見。





映画『風と共に去りぬ』の
スカーレット・オハラの衣装である。
なんとこれ、店主さんが
娘さんのために縫製されたものだとか。

今回、第4会場「スペギミ」は貸店舗であり、
その所有者「理容セビリア」の今田さんはじめ、
甲子園口商店街のみなさんには
多大なるご協力をいただいた。

そして中には「自分たちの街のイベント」
という意識で、シネ・マーケットに
主体的に参加された方もいらっしゃる。
その中のひとつが「くまひこ」さん、というわけ。

もう少し初期段階からみなさんとタッグを組めれば
より大きなイベントに出来たかもしれないが、
それは今後の課題として置いておこう。



「理容セビリア」の今田さん



スナック「ペケチャン」のママ



「ライト洋菓子店」さん


みなさん、本当にありがとうございました。

 

 いよいよ最終回


スナック「ペケチャン」での上映も
無事に3回目を終え、
上映後はお客さんと気さくに話をするなど、
終始、和やかムードで1日が過ぎていく。

そしてついに、シネ・マーケットの最終上映回、
「ぐりとぐら」での『ロスト・チルドレン』。
あたりはすでに、暗がりを見せていた。



店内入り口の案内看板


階段を登るとそこは、映画の世界。


ここで、ミラクルが起きた。

なんと、最後の回にして、
満席を記録したのだ。



くつろぐみなさん


やはり新聞効果もあり、
「記事を見て、慌てて駆けつけた」
とおっしゃる方もいて、にんまり。

さあ、パニーニ食べながら、
思う存分、映画の世界をお楽しみください。

 

 すべての上映が終了


これまでこの第1会場は、
メンバーのよぐっさん、前田さんらが
責任持って運営していた。
なので、冒頭と締めの挨拶も、
すべてお任せしていたことになる。

しかし、最後の回くらい、
代表の僕が前に出なくてどうする。


他会場の後片付けをおおよそ終え、
上映終了間際の「ぐりとぐら」に到着。

心なしか、一番緊張していた。



「みなさん、本日はお集まりいただき…


…まことにありがとうございました!」


そして、すべてのスケジュールが終了。

アンケートを回収しつつ、
「イベント楽しめましたか?」
などとお客さんに話しかけながら、
余韻にひたるメンバーたち。

ついに、ついに、終わったのだ。


最後は最終の後片付けと、
メンバー全員の感想をビデオ撮り。
この日のためだけに札幌からかけつけてくれた
メンバーの菅原さん、渾身の撮影。



「カウントダウンTVをご覧のみなさま…」


言いたいことは、山ほどある。

しかし今日は、今日だけは、
無事に終えたことを喜びたい。

やって良かったよ、シネ・マーケット。

ありがとう、ありがとう、みんな。

 

つづく。